映画感想 「痴人の愛」1934年 [映画]
「痴人の愛 of human bondage」1934年
サマセット・モーム原作の「人間の絆」です。
これは、まだ読んだ事がないのですが、映画は一部分を切り取って描かれているそうです。
恋心や劣等感などによって、自分で自分を縛り付け、狭い枠の中でもがき続ける。 というようなお話でしょうか。
主人公は足の不自由な苦学生のレスリー・ハワード。
「風と共に去りぬ」のアシュレーを演じたのが1939年ですから、その四年前ですね。
既に40代の半ばのはずですが、ほっそりとして、繊細な儚さが学生にしか見えず、驚かされます。
その彼が、恋をして酷い仕打ちを受けても束縛から逃れられない。稀代の嫌らしい女を演じたのが、ベティ・デイビス
一度見たら忘れられない印象的な大きな瞳、まだこの頃は大女優にはなっておらず、どうやって頭角を表すか思索の時期でした。
どの女優も嫌がって引き受けなかったこの役を買って出たそうです。
音楽は、マックス・スタイナー。劇伴音楽が過剰に溢れている印象なのですが、随所にスタイナーらしい美しい旋律があります。
足の不自由な主人公の歩くシーンに必ず付けられる重苦しい伴奏は、後に似た形で良く使われていたように思います。
後に同じ題材で三度映画化されていますが、ベティデイビスには敵わないのではないでしょうか?
2020-04-29 00:09
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