「めまい」オリジナルスコアCD [音楽]
天才作曲家バーナード・ハーマンは、サスペンスの巨匠アルフレッド・ヒッチコックの映画を、忘れられない名画として残す事に貢献しました。
ヒッチコックのどんな作品にも彼独特のカラーがあり、シーンの何処を切り取っても すぐにヒッチコックだとわかります。
バーナード・ハーマンは、そんなヒッチコックのカラーを一番よく理解していた作曲家だと思います。
ヒッチコックの不気味で美しいカラーとハーマンの不気味で美しい音色は素晴らしくはまります。
細部にこだわり偏執狂とも言えるヒッチコックですが、ハーマンにも音色造りに偏執狂的なこだわりが見えます。
二人は似たようなタイプの天才です。
そんな ヒッチコック映画でのハーマン作品で作曲家自身がもっとも気に入っていたのが、この「めまい」だそうです。
この映画は、いつもの「間違えられた男」 のパターンではなく、死者との恋、高所恐怖症、過去のトラウマから脱出出来ない男 が主人公です。
ロマンチックな心理サスペンス、ホラーがかった不気味な美しさです。
音楽だけで、ショッカー演出に成功していて、素晴らしいです。
そして、愛のテーマの美しいこと!陶酔のテーマと言えるほどです。こんな美しいメロディーは、どこから生まれるのでしょうか。
演奏は、ジョエル・マッキンリー指揮 ロイヤルスコティッシュオーケストラ
ハーマンへの愛情が伝わる名演です。
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