おすすめ書籍 『氷の福音 天地真理をめぐりたる象徴学的研究』 [天地真理]
日本の戦後は変化の激しい時代でした。
何しろ、それまでの教育をすべてひっくり返して、価値観から道徳観念から方針転換させられたのですから。
戦中教育を受けてきた当時の子供さん方は本当に大変だったと思います。
私の両親も終戦を小学生で迎えた世代ですが、まだかろうじて柔軟に対応できる年齢だったといいます。
さて、タイトルの本は、天地真理さんのファンだから買いました。真理さんについて今も横たわる大きな謎を解明してあると思ったからです。
それは、ある意味正解で、ある意味不正解でした。
真理さんは今も、もちろんご健在で、しかも驚異的な記憶力を保持しておられます。
でも、美学からかご自身の精神性か、あまり過去を語ることはなさいません。
著書の塩崎雪生氏は、膨大な天地真理の資料(過去の放送、雑誌、対談など)と、関係者から聞き取ったお話をもとに、仏教、キリスト教、はたまた歴史書などと関連づけ、天地真理 『天地真理てんちしんり』 を読み解いていきます。
この謎解きは、非常に面白く、一見難解に見える字面に興味を抱かせます。
実際、印象は難解そのもので、「わかるやつだけ読め!」という突き放した本 かと思わせます。
でも、あとがきを読んでみてください。著者が、案外普通の感覚の持ち主で、心優しい人だとわかります。
そもそも 天地真理さんに対して、非常な愛情を文中に示しておられます。
ここまで賛嘆されるアイドルはかつてないのではないでしょうか?
もちろん 著者独自の思考にいささか偏りがあり、国家感等、最近よく言われる自虐史的な意見があることも否めず、その点は私も首をひねるところが多いですが、著書は著者の自由な世界 賛同も拒否も両方あってしかるべきでしょう。
日本の昭和史を知る面でもとても面白い本です。読んでみて損は無いと思います。
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